生まれ育った横浜で、37歳の時にディースタイルを立ち上げてから18年が経ちました。「家を買う」という大きな決断をするお客様のお手伝いを通して、たくさんの発見がありました。少し長くなりますが、お話しさせてください。
高校に入るまで自分の部屋がなくて、マイホームにずっと憧れていました。だから26歳の時、転職をし、不動産仲介会社に入社しました。でも当時の建売住宅はどれも同じに見えて、個性がないなあと思いました。自分が住みたいと思えない家を、お客様に紹介することに抵抗があって、住む人が友人に自慢できるかっこいい家を企画することにしました。
細部にもこだわることが大事だなと実感した現場があります。横浜市西区に企画したアトリエタワーズ21。もともと3000㎡ある大地主の邸宅と広大な庭を、縁あって企画することになり、21棟の建売住宅にしました。全棟、ヨーロピアンテイストのクラシックな白いデザイン住宅です。「白亜の邸宅」が21棟並ぶと、ちょっとした街さながらで壮観でした。なのに道路が横浜市指定のねずみ色のアスファルトなのがどうしても気に入らず、市役所の道路課まで直談判に行きました。独自の部材を使うことは前例がないと言われましたが、建築デザインに似合うベネズエラ産の天然石を見つけて、耐久性に問題が無いことを実験で証明し、横浜市初の天然石でできた石畳の道路を作りました。その甲斐あって「一歩足を踏み入れたらまるでヨーロッパの街並み」とたくさんのお問合せを頂き、ほとんどが完成前に売れてしまいました。
横濱アトリエタワーズ/
白い建築デザインに調和する天然石の道路
けれど2016年、みなとみらいにある住宅展示場への出店をきっかけに「家選びの基準ってみんな違うのでは?」という思いが湧いてきました。ディースタイルが建築したモデルハウスの周りは、CMでおなじみの大手ハウスメーカーの豪邸ばかり。どれも建築費用6,000万円を軽く超えます。「家は資産」とはいうものの、耐用年数を20年と考えると毎年300万円も価値が下がる計算に。「そのためにどれだけ働いて稼がなきゃいけないの?」そう思いました。家を買うことは大きな決断だからこそ、お金・暮らし・人生を考えたとき、“ちょうどいいバランス”が大切なんだと気がつきました。妥協した建売住宅や見栄だらけの注文住宅ではなく、デザインを誰かに押し付けられるのでもなく、あなたにとっての“ちょうどいい家”を一緒に考えさせてください。
お客様ひとりひとりに“ちょうどいい”を見つけて頂くために、今回4つの住宅ブランドをラインナップに加えました。都会的なクラシックなデザインから、海辺が似合うカジュアルなデザインまで。古い体質の建売住宅とは全然違う、イマドキでおもしろくて、ついでにかっこいい住宅もぜひ見てみてください。18年間横浜で建売住宅を作ってきて、今だから気づいた「まだ、建売住宅ですか?」という思い。既製品にむりやり自分を押し込む時代は終わりました。これからはちょうどいい暮らしを自分基準で選ぶ時代。あなたにとっての“ちょうどいい”を、このD-STYLE MODEで見つけて頂けたらうれしいです。
Flagship/
屋上も楽しめる家
最後に、私にとっての“ちょうどいい”を少しだけ。夫婦ともにお酒が好きで、数年ほど前に建てた自宅にホームバーを作りました。子育てで大騒ぎの毎日の、つかの間の息抜きになっています。ちょっとハデにやり過ぎたなあと自覚しつつ、マイホームに大人が少しだけ“自分のための時間“を持てる空間があるといいと思っています。夢中で車いじりを楽しめるガレージとか、推し活に専念できるロフトとか。親がニコニコしてると子どもも笑うっていうことが、親になってはじめてわかったことです。
大丸自宅/
こだわりのホームバー